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「雑賀俊朗監督が語る映画「カノン」撮影秘話 映画音楽名曲コンサート」を聴く。

映画

自分が観たいと思うような映画や聴きたいと思うようなコンサートが、どうすればこの世に増えてくれるのか?といった自己中心的・他力本願なことを考えていたときにふと、「クラウドファンディング」という言葉に辿り着きました。

 

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて、投資を受ける側は不特定多数の人からの財源提供・協力を募ることができる、投資する側は自分が共感する事業・サービス・作品等に、少額からの資金提供が可能、というシステムのことです。

 

結論から言いますと、私の願望は当然ながら、クラウドファンディングだけで解決されるものではありません。あくまでもコンテンツの受信者として、より踏み込んだ態度で接するための手段なのであると思います。

 

前置きが長くなりましたが、本日、クラウドファンディングで少額出資した、映画「カノン」(2016年10月公開)の出資者特典で、こちらのイベントに参加させていただきました。

 

とても楽しかったので、ブログで紹介させていただきます。

 

「雑賀俊朗監督が語る映画「カノン」撮影秘話 映画音楽名曲コンサート」

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場所:カワイ表参道コンサートサロンパウゼ

 

定員は60名ほど、雑賀監督自らが司会をされるというアットホームな雰囲気。

 

前半は「ニューシネマパラダイス」「ロッキー」等、海外の映画作品で使われた映画音楽・クラシック音楽を中心にしたピアノ・トランペットのコンサート、そののち、主題歌の作詞作曲歌唱を担当されたシンガーソングライター渡 梓さんの歌、そしてピアノ二台とトランペットによる、パッヘルベルのカノン演奏でした。「カノン」は映画のタイトルにもなっている通り、映画の中で重要な役割となる曲・・・だそうです。私は映画本編は未視聴なので、予告編やあらすじで知った範囲の情報ですが。

 

ピアニストのおひとり、濱口典子さんは、女優陣(比嘉愛未さん・ミムラさん・佐々木希さん)にピアノ演奏を指導された方です。女優さんたちは、ピアノ演奏のシーンを撮りながら表情の演技をする必要があるため、何も見ないでも「カノン」を弾けるぐらいに徹底してピアノの練習をされたそうです。女優さんって大変・・・ですが、自分とは違う人格を演じて物語を作るために、そこまで打ち込むことができるというのは、幸せなことなのではないかと思います。

 

もうひとりのピアニスト、嶋崎宏さんは、映画の劇判を担当された作曲家さん。サングラス姿でした。この映画の劇判はすべてピアノのみ。物語の邪魔をせずに寄り添ったものであるよう気を付けたとのこと。ストーリーに集中したら音楽が聴こえなくなるぐらいに、という言葉を使っていらっしゃいました。

 

シンガーソングライターの渡 梓さん、監督から2回ボツにされ、3回目にOKが出たのが今回の主題歌「セピア」だそうです。静かだけど力のある、すてきな曲でした。

 

この映画は、富山県黒部市富山県魚津市、金沢県金沢市を舞台にした映画です。

実は私、つい先日黒部・魚津に出かけたばかりでして(笑)、少し見せて下さった映画の画像、見覚えのある光景がいくつも、でした。

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トロッコ列車

 

 

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↑旧山彦橋

※写真はいずれも私が撮影したもので、映画の映像からの抜粋ではありません。

 

ところで、監督の雑賀俊朗さんは、前作「リトル・マエストラ」(有村架純さん主演)でもクラシック音楽を描いています。とは言っても「クラシック音楽は最近聴くようになった(笑)」ということで、いわゆるクラシック音楽オタクではなさそうです。ただ、今日のコンサートで演奏された曲も「名作映画には名曲あり」というテーマでチョイスされており、ご自身でも音楽のもつパワーを描くのを、ひとつの作風として築いていらっしゃるのだと思います。

 

少し話がそれますが、音楽を描いた・・・で思い出しました。

 

小説家の中山七里さんは「さよならドビュッシー」ほか、音楽家が登場する推理小説シリーズを書かれています。彼も、特にクラシック音楽愛好家というわけではないそうですが、作中での曲や演奏に関する描写は大変細かく、音や情景が伝わってくるようです。

 

話を戻しまして、映画「カノン」ですが、三姉妹が三台のピアノでパッヘルベルの「カノン」を演奏するシーンが物語のハイライトとなります。

 

「カノン」はもともとバイオリン三台と通奏低音の曲です。ピアノ三台で、という発想は、原典至上主義的なクラシック音楽愛好家からはなかなか出てこないかもしれないと思います。

 

このように、編集者的視点と発想の転換力をもった人が、音楽を重要なピースに、家族の再生の物語を描かれたということで、私も公開を楽しみに待っております。

 

お土産?に、映画のムビチケカートをいただきました。

私がクラウドファンディングで投資した金額は5000円ポッキリ。

申し込みをした時点ではもう映画の撮影は終わっていましたので、「私の出資がなければこの映画は成立しえなかった!」といった類のものでは決してないと思います(笑)

三姉妹のお母さん役の鈴木保奈美さんほか、これだけのビッグネームが出ている作品ですし。

 

前に述べたとおり、映画の受け手として、より踏み込んだ情報をいただく権利を買い、とても楽しかったです。